展示場の上手な利用法
すべてのものは二度つくられる(スティーブン・R・コビー)
一度目は知的な創造、二度目は実際の作業のこと。「まず計画をしっかりたてて、それから行動にうつる」という「成功の原則」を述べた言葉で、コビー博士が名著「七つの習慣」のなかで紹介しています。
博士は「一本の釘を打つ前に、細かなところまですべて創造されている。どういう家が欲しいのかがまず明確に打ち出される」「その考えを設計図に描き、建築の計画を立てる。このすべての作業が完成するまでは、実際に工事にかかることはない。でなければ、第二の創造において、家のコストを倍増させるほどの変更を加えなければならないことになる。」と同書のなかで述べています。
この話をコビー博士はお得意の比喩として述べているのですが、悲しいかな家造りの現場で実際に起こっている悲劇をズバリと指摘した内容にもなっているのです。
「一度目の知的な創造」つまり設計図をどう明確につくるかが理想のマイホーム実現のカギになりますし、大きなコスト削減にもつながります。ですから自分なりの設計図をまず描いてみて下さい。頭の中だけのイメージではどうしてもあいまいになりがちなので、必ず紙に書いて残しておくことが一番重要です。
こうした作業を行う際に大きな力になってくれるのが、住宅展示場のモデルハウスです。構造・屋根・内装・インテリアなどを数多く具体的に見ていくと、イメージが随分とはっきりしてくるはずです。なかには「こんな家に住みたい」と好みにぴったりの家に出会えるかもしれません。
ただここでひとつ意識しておいて頂きたいのは、ほとんどの場合モデルハウスはオプション仕様で成り立っているということです。展示場でこの家が気に入ったと思ったら、ます値段を尋ねてみて下さい。たぶんびっくりするぐらいの価格になると思います。ここにも悲劇の種が潜んでいますね。モデルハウスが気に入って、そのメーカーに頼んでも、実際に自分の予算で建つ家とは大きな開きがあるのです。
わたしの感覚ではモデルハウスにも2通りありますね。広告塔として購買意欲をあおるタイプと、完成イメージを体感してもらうショールーム的なタイプ。当然後者の方が予算的にはとっつきやすいと思いますが、まずは気に入ったものに出会ったときこの呪文を唱えて下さい。「この家はフル装備で、いくらで建ちますか?」
展示場はあなたの目を肥やすためのものと割り切って下さい。そしていつでもこの「この家はフル装備で、いくらで建ちますか?」の呪文を思い出して下さい。衝動買いの誘惑から逃れることができます。その答えの内容や、対応の仕方からおのずとそのハウスメーカーの体質まで見抜けるようになってくるはずです。
早乙女正のズバリ一言
「まずは展示場で目を肥やそう。でも呪文は忘れずに!」













