ブログ ・ お役立ちコラム
2021.08.19
社長コラム vol.1「三代目は出がらし」
私は祖父、父と続く大工の家に生まれ、その仕事を受け継いだ三代目です。
子どもの頃から祖父や父の働く建築現場姿を見て育った私が、大工の道へと向かったのは自然なことでした。
※今は亡き、初代・2代目、3代目である私が映るこの写真は、木の花ホームの歴史の象徴です。
それからというもの、私は東京の住宅展示場にも足しげく通って学び、さまざまなハウスメーカーの仕事も経験してきました。
いい家を安く作ってお客様に喜んでいただきたい。その一心でした。
そして私は、いよいよ父の後を継ぐこととなりました。
ところが、そんな私はある僧侶から発せられた言葉に衝撃を受けました。
「早乙女くん、三代目はね、お茶でいうと出がらしなんだよ。あなたのお茶はもう飲めないよ」
頭を殴られたような気持ちでした。
大工として現場経験を積んできた自分に何が足りないのか、親の跡をこのまま継ぐべきではないのか、と自問自答しました。
昔は地元の大工が家を建てるのは当たり前でした。けれど今は、地元の大工の多くは下請け仕事ばかり。
だからこそ、地元の大工による家作りをして、お客様と末長くお付き合いをしたい。
そう思った私は心機一転、「木の花ホーム」を設立しました。
それから約30年。翻って、このコロナ禍で社会は大揺れの状況です。
そんな時にもかかわらず弊社で家を建ててくださるお客様がいらっしゃいます。
家を建てることは、お客様にとっては一生に一回の大きなプロジェクトです。
私たちはそれを心して襟を正して取り組まねばなりません。
「三代目は出がらし」。そのことばを胸に刻みながら。